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稲垣足穂『飛行機の黄昏』(平凡社) [学術書]

STANDARD BOOKSという「科学者視点のある」随筆を集めた作家別アンソロジーのなかの一冊です。このシリーズはとにかく装丁がかっこいいのでぜひ画像も見てください。寺田寅彦や中谷宇吉郎など学者さんとして有名な人もいますし、本書の稲垣や野尻抱影のような文学者として活躍した人もいます。科学者目線といっても専門的な用語ばかり並んでいるのではなく、読みやすい随筆や創作で編まれた楽しい読み物でどなたにもおすすめです。なんといってもルックスがかっこいいですしね。
こちらの稲垣さんの本は「天体」「飛行機」「ガス灯」「神戸」など、見ているだけで嬉しくなるようなきらきらしたことばが詰まっています。飛行機(それも第一次大戦までの)とか人間が月へ行った話をめぐる随想は、科学を本格的に勉強したことのないわたくしでも楽しく読めました。ほかに少年時代に親しんだ神戸の思い出なども、この辺に行ったことのある人にはきっと楽しいはずです。
身の回りのことや映画、出会った人など実際の経験にもとづいて書かれたエッセイが多いのですが、どれを見てもやっぱりデビュー作「一千一秒物語」からどこかつながっている気がします。あれがお好きだった方は足穂の作品は何でも気に入ると思います。

稲垣足穂 飛行機の黄昏 (STANDARD BOOKS)

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