ネヴィル・シュート『渚にて』(創元SF文庫) [海外小説]
第3次世界大戦が勃発し、大量の核爆弾によって北半球は壊滅。南半球で生き残ったわずかな人類のもとにも、放射能は刻一刻と南下し、人類最後の日は間近に迫っていた…何度も邦訳された終末テーマの名作の完全新訳です。
終末と言えば連想されるパニックも暴動もない、時々町中が盛り上がるイベントがある程度で後は普段と何も変わらないありふれた日常が語られるだけの、淡々とした雰囲気さえある小説です。泣いて泣いてすっきりできる「泣ける本」でもなく、悲しいけど希望が残る本でもなく、かといってもっと悪い将来を予感されるわけでもない、ただ静謐な終末。登場人物の言葉にある通り、世界はこれからもずっと続いてゆくのだから、これは世界の終わりではなく人類の終わりの物語なのですね。
とにかく、本書を文庫創刊50周年記念出版に選んだ東京創元社は、やはりただ者ではないと思いました。

終末と言えば連想されるパニックも暴動もない、時々町中が盛り上がるイベントがある程度で後は普段と何も変わらないありふれた日常が語られるだけの、淡々とした雰囲気さえある小説です。泣いて泣いてすっきりできる「泣ける本」でもなく、悲しいけど希望が残る本でもなく、かといってもっと悪い将来を予感されるわけでもない、ただ静謐な終末。登場人物の言葉にある通り、世界はこれからもずっと続いてゆくのだから、これは世界の終わりではなく人類の終わりの物語なのですね。
とにかく、本書を文庫創刊50周年記念出版に選んだ東京創元社は、やはりただ者ではないと思いました。







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